スポーツマンシップ

選手は対戦相手、ルール、審判を尊重し、一歩前に出る勇気と、勝利を目指し全力を尽くす覚悟をもって試合に臨まなければならない。

リング

ロープの内側は、4,8m平方以上6,2m平方以内で、実行委員会が本ルールに充分対応し得ると判断し承認した、3本以上のロープを硬く張り巡らせた正方形リングでなければならない。

グローブ

  • 選手は、実行委員会が用意した16オンスグローブを装着しなければならない。
  • グローブのヒモは手首のところで固く結び、その上(手首部分のみ)に主催者が用意したテープを巻いて固定しなければならない。
  • テープが手の甲の部分にはみ出た場合、試合役員が巻き直しを命じることがある。

バンデージ

  • バンデージは柔らかい布製のものを使用し、その内部にはいかなる物も巻き込んではならない。
  • 着用に関しては、あくまでも拳の保護が目的であり、拳の強化につながる行為は禁止とする。
  • マジックテープ式のバンデージは認められるが、簡易型(手袋タイプ)バンデージ、軍手は認めない。
  • バンデージを固定するために、粘着性テープを使用することができるが、ナックルパートに使用してはならない。
    ただし、指と指の間に細く切ったテープ(5mm程度)を通すことは認められる。
  • バンデージ装着後、試合役員の検査を受けなければならない。

服装と装備

  • 選手はトランクスを着用しなければならない。金属・プラスチック・硬質ゴム等が使われているトランクス及びポケットのついたトランクスは不可。Tシャツは不可。ラッシュガードを着用することは認められる。女子はスポーツブラを着用することが認められる。
  • 自己の責任において安全と判断したノーファウルカップ(女子はアブスメントガード)を着用しなければならない。
  • 試合中はマウスピースを使用しなければならない。
  • ヘッドギアは原則不可(例外あり)、レッグプロテクター、ヒザサポーターを着用しなければならない。ヒジサポーターは不可。
  • コンタクトレンズを使用しての出場はソフトレンズのみ認めるが、万が一、試合中にはずれてもタイムストップは認めない。
  • 指輪・ネックレス・ピアスなどの装飾品等はいかなるものも身に付けてはならない。
  • 顔にワセリンを塗る事は認められる。塗る量は試合役員の指示に従わなければならない。
  • タイオイルなどの刺激物の入ったオイルの使用は、顔や身体のどの部分についても認めない。

クラスとウエイト

クラスとウエイトは以下の通り定める。

  • アトム級     45kg以下(女子のみ)
  • ストロー級    48kg以下(女子のみ)
  • フライ級     51kg以下
  • バンタム級    54kg以下
  • フェザー級    58kg以下
  • ライト級     62kg以下
  • ウェルター級   67kg以下
  • ミドル級     73kg以下
  • ライトヘビー級 80kg以下
  • ヘビー級     80kg超過

計量

試合に出場する選手は、主催者が指定した時刻に、指定された場所で試合役員立ち会いのもと計量しなければならない。

試合ラウンド

1ラウンドは2分とし、2ラウンド制とする。タイトルマッチは2分3ラウンド制とする。

各ラウンド間のインターバルは1分とする。

試合の勝敗

  • 試合の審判員は、4人制(ノンスコアリングレフェリー及びジャッジ3名)または3人制(スコアリングレフェリー及びジャッジ2名)で行われる。
  • 2票以上獲得した選手を勝者とし、他を敗者とする。2票に達しないときは引き分けとする。

試合決着

試合結着は判定、ドロー、KO、TKO、失格、ノーコンテストの6種類とする。

判定

  • 最終ラウンド終了後、審判員の採点結果によって勝敗が決定したとき。
  • 偶発的なアクシデントによる負傷、或いはダメージにより、一方または双方の選手が試合続行不可能になった場合、2R以降ならばそのラウンドまで含めた採点で2票以上獲得した選手を勝者とし、他を敗者とする(負傷判定)。
  • 王座決定戦、次期挑戦者決定戦において同点の採点をしたジャッジは必ずどちらかに優勢点をつけなければならない。この優勢点を(多く)取得した選手が勝者扱いになる(優勢判定)。

ドロー(引き分け)

  • ジャッジの採点が双方2票に達しない場合。
  • 偶発的なアクシデントによる負傷、或いはダメージにより一方または双方の選手が試合続行不可能になり、負傷判定の結果双方2票に達しない場合。或いは、そのラウンドが1ラウンドの場合。
  • 双方同時ダウンで10カウント以内に立ち上がらなかった場合。
  • 双方同時ダウンかつ2度目のダウンで、双方10カウント以内に立ち上がった場合。

KO(ノックアウト)

  • ダウンして10秒以内に試合続行できないとき。
  • ダウンして10秒以内に立ち上がれないとレフェリーが判断したとき。
  • ラウンド開始後10秒経過しても試合をしないとき。
  • 1ラウンド中に2度のダウンがあったとき。
  • 有効打によりリングから落ち、20秒以内にリング内に戻れないとき。
  • 有効打によるダウンでレフェリーのカウント中にセコンドがタオルを投入したとき。

TKO(テクニカルノックアウト)

  • 有効打による負傷のため試合続行が不可能であるとレフェリーが判断したとき。
  • 実力に格段の差があって、一方の選手が甚だしくダメージを負って試合を停止したとき(ワンサイド)。
  • ラウンド進行中にチーフセコンドがタオルを投入したとき。
  • インターバル中にチーフセコンドが棄権を申し出て、レフェリーがこれを認めたとき。

失格

反則行為を行った選手についてレフェリーが失格としたとき。

ノーコンテスト(無効試合)

  • 双方の選手がルールに違反し、レフェリーが双方の選手を失格にしたとき(両者失格)。
  • 災害や設備の破損等で試合続行が不可能になったとき。

採点基準

採点は次の順に評価される。

  1. 相手から奪ったダウンの数。
  2. 有効打により相手に与えたダメージ度。
  3. 相手に防御されずにクリーンヒットした数。
  4. アグレッシブ度。ただし、加撃を伴わない突進は認められない。

採点の方法

採点は10点法による。その分類は、試合内容に従って、次の3段階とする。

  • 10対10 互角のとき
  • 10対9  一方が優勢であるとき
  • 10対8  ダウン1回または、それに近い状態のとき

ダウン

  • ダウンとは選手が有効打により足の裏以外の部分をマットにつけた場合をいう。
  • 選手に明らかにダメージがある場合、選手が倒れていなくてもダウンを宣する場合がある(スタンディングダウン)。
  • ダウンを奪った選手は、レフェリーにより指示されたニュートラルコーナーへ速やかに行き、指示があるまで待機しなければならない。

反則

以下の行為を反則とし、レフェリーは反則の「悪質度」と「ダメージ度」を考慮し、「注意」「警告」「減点」「失格」を与える。
「注意」「警告」に対しては口頭で指示、「減点」に対してはイエローカードを、「失格」に対してはレッドカードを提示しなければならない。

  • 顔面への膝蹴り
  • 肘打ち
  • バックハンドブロー
  • 胴回し回転蹴り
  • グローブのナックルパート以外での攻撃
  • 相手の蹴り足を掴むこと
  • 下腹部への攻撃
  • サミング
  • 噛み付き
  • 頭突き
  • 背面への攻撃
  • 投げ技
  • 締め技
  • 関節技
  • ロープを持った状態での攻撃、またはロープの不正な使用
  • 倒れている相手、または起き上がろうとしている相手への攻撃
  • 相手のベルトラインより下に頭を下げること
  • 足をかけて相手を押し倒すこと
  • 故意にマウスピースを吐き出すこと
  • 故意に相手をリング外に落とすこと
  • 試合装備品の不備
  • レフェリーにより競技上不適切であると判断された行為

セコンド

  • セコンドは1選手につき2名までとし、うち1人をチーフセコンドとする。
  • 試合開始前、インターバル中にリング内に入れるのはチーフセコンドのみとする。
  • 「セコンドアウト」とアナウンスされたら、直ちにリング外に出なければならない。
  • ラウンド中、指定された場所に待機しなければならない。
  • ラウンド中にリング内に入ったり、選手の身体に触れてはならない。
  • ラウンド中に選手を棄権させる場合、リング内にタオルを投入すること。

タイトルマッチ

  • タイトルマッチとは、ナイスミドル実行委員会が選手権試合として承諾した試合であり、チャンピオンと挑戦者の双方が規定のウエイトで行われなければならない。
  • タイトルマッチに出場するためには、40歳以上で、ナイスミドルの公式試合において2勝以上しなければならない。
  • フライ、バンタム、フェザー、ライト、ウェルター、ミドル、ライトヘビー、ヘビーの8クラスにそれぞれ1名のチャンピオンを置く。
  • チャンピオンが勝てば王座を引き続き保持(防衛)となり、反対にタイトル挑戦者が勝てば代わってタイトルを獲得することになる。引き分けの場合はチャンピオンの防衛となる。
  • チャンピオンが負傷その他正当な理由でタイトル防衛戦を行うことができない場合には、ナイスミドル実行委員会の決定により「暫定チャンピオン」を置くことができる。
  • 暫定チャンピオンは正規チャンピオンと対等の条件で統一戦を行わなければならない。
  • 正規チャンピオンが上記統一戦に出場できないときは、暫定チャンピオンを自動的に正規チャンピオンとして認定する。

附則

本ルールに明記されていない事項に関しては、実行委員会の協議によりこれを処理するものとする。

 

2008.06.01 制定
2009.01.01 改定
2013.10.01 改定
2015.12.21 改定
2018.06.26 改定
2019.06.01 改定
2019.07.14 改定
2023.03.13 改定
2024.02.10 改定