筋肉量を落としたくないアスリートでの減量には、「脂肪減量」と「水分減量」があります。

基本的には、脂肪を削ぎ落として、身体の切れをよくしたり、疲れない身体にするというのが理想です。しかし、昔から、階級性のスポーツにおいて、サウナで汗をかいたり、利尿剤を飲んだりして、ギリギリまで体重を落としていくということが行われてきました。これが、「あしたのジョー」などの劇画で、英雄の美談として語られるようになったから、困ったものです(笑)。

無理な水分減量により、血液がドロドロになると、血管の中で血液が凝固し、心筋梗塞や脳梗塞を起こす危険があります。中高年になってくると、動脈硬化により、もともと血管が狭窄している場合もあり、さらに危険が高まります。

練習後に、さらにサウナで汗をかこうとしたり、利尿剤に手を出そうとされている方、絶対にやめてください。まずは脂肪をしっかり落とす努力をしてください。

ついでに言うと、練習後にビールを飲んで、水分補給をしようとするのも、逆効果です。ビールには利尿作用があり、ビールを10杯飲むと、11杯分の尿が出ると言われるぐらいです。

しっかりと水分を、さらに汗で失われた、ナトリウムやカリウムなどの電解質を補充するようにしてください。

もちろん写真右です(笑)

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